ウェストサイド物語
バリ旅行記録の途中ですが、2月22日劇団四季のウェストサイド物語を観てきました。
開幕から1週間ちょっと経った頃。
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新演出版ということでドキドキワクワク。
オープニングが素晴らしい!幕が開いた瞬間からストーリーに引き込まれていきます。
そしてステップひとつひとつに音楽が合っていて、ダンスの振付レベルが相当高い!!
今回の演出ではこの作品のテーマ性がより明確に鮮やかに突き付けられた感じがしました。目を背けたくなるほどの凄惨なシーンも、舞台上でリアルに演じられていて。
特に1幕終了の場面は不安を煽られるようなシーンで終わってしまい、幕間でゆっくり休憩~な気分にはなれないくらいのインパクト。
移民問題、人種差別、貧困問題、非行、暴力、生まれながらにして変えることが出来ない、変える手段も持てなかった生活環境。そしてそれは若年層の教育問題にも繋がっているんだと思う。
時代を超えてこの作品がこんなにも長い間世界で紡がれ続けているのは、そこに現代にも通じる、永遠に無くなることがない問題が描かれているからなんだなぁ。
この作品の登場人物たちの年齢設定は10代。
彼らが自身の起こしてしまったことに現実感を持てず、差別も貧困も立場も無いただただ幸せなsomewhereな世界に逃げたくなる気持ち・・・
ラストシーンはやるせない気持ちになりました。
観た後、必ずなにかを考えずにはいられなくなるところはやはり名作です。
私はこの作品みるといつもアニタに切なくなるんだよなぁ。唯一考え方が大人なのに愛する人を奪われ裏切られ…辛い。
ついでに少し辛口なことを書きますと、演出、ダンスが突出して素晴らしかったのに、全体的に芝居が弱かったのが残念。
マリアも歌はうまいんだけどトニーに恋してなかったなぁ。
トニーは結構ガンガンアプローチしてたのに笑。
5月までの公演と全国ツアーもあるので長くなればまた味が出てくるのかな。それに期待。